「高温低加湿作動を目指した革新的低白金化技術開発」がNEDOで採択
2020年9月 8日
この度、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「燃料電池等利用の飛躍的拡大に向けた共通課題解決型産学官連携研究開発事業」において、当社が学校法人同志社、国立大学法人東北大学、国立研究開発法人産業技術総合研究所、国立大学法人千葉大学と共同で提案した研究開発テーマ「高温低加湿作動を目指した革新的低白金化技術開発」が採択されましたのでお知らせします。
【背景】
日本において、燃料電池自動車(FCV)の普及は運輸部門でのCO2排出量の大半(約85%)を占める自動車等の低炭素化に貢献することから重要な政策として位置付けられています。その一環として、水素・燃料電池戦略協議会において策定された「水素・燃料電池戦略技術開発戦略」やNEDOを中心に策定された「燃料電池・水素技術開発ロードマップ」においては、2030年以降の達成性能レベルを実現するために解決すべき技術開発課題が設定されています。それらの課題を解決するために、NEDO「燃料電池等利用の飛躍的拡大に向けた共通課題解決型産学官連携研究開発事業」の公募が実施されたことを受け、当社は、共同提案者とともに研究開発テーマ「高温低加湿作動を目指した革新的低白金化技術開発」の提案を行いました。
【研究開発の概要】
2030年以降に求められる高温・低加湿環境下での性能を確保しつつ、「水素・燃料電池戦略技術開発戦略」や「燃料電池・水素技術開発ロードマップ」上の技術開発課題「貴金属使用量大幅低減」を達成するため、コアシェル触媒や合金触媒の「触媒内部」、「触媒表面」の改良に加えて、下図に示すように「触媒担体」や「担体細孔内部」まで範囲を広げた革新的低白金化技術を開発します。
図 「高温低加湿作動を目指した革新的低白金化技術開発」の概要
【研究期間】
研究期間は2020年度から2024年度までの5年間です。ただし、2022年度以降の実施継続の可否は、2021年度末時点の成果に対する評価結果に基づき決定されます。
【共同委託先】
学校法人 同志社 (理事長 八田英二)
国立大学法人 東北大学(総長 大野英男)
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 (理事長 石村和彦)
国立大学法人 千葉大学(学長 徳久剛史)
【当社の役割】
当社は以下の開発を担当し、共同委託先の研究開発成果の実用化に貢献します。
- これまで開発を進めてきたコアシェル触媒の連続生産技術の開発
- 東北大学、千葉大学でのモデル触媒による研究開発成果および同志社大学、産業技術総合研究所の実触媒での研究成果に基づいた新規触媒の少量生産技術の開発
- 燃料電池用膜電極接合体(MEA)評価技術の開発
【本件に関する問い合わせ先】
石福金属興業株式会社 総務部
〒101-0047 東京都千代田区内神田三丁目20番7号
TEL:03-3252-3131
FAX:03-3254-6285
Eメールアドレス:kouhou@ifk.co.jp
【NEDO事業概要】
本事業はNEDOの委託を受けて実施します。NEDO事業の概要は以下のURLをご参照下さい。
【石福金属興業について】
石福金属興業は、貴金属製品の開発から製造、販売および回収・精製までを一貫して行う貴金属の総合メーカーです。1930年の創業以来、貴金属だけに特化し、これまでに2万点を超える製品を生み出してきました。
燃料電池用触媒分野においては、NEDOプロジェクトでコアシェル触媒の研究開発に必要なコア材料の継続的な提供およびコアシェル触媒の量産技術開発を実施してきました。直近のNEDOプロジェクトでは、目標としていた白金担持触媒の10倍の酸素還元活性を有するコアシェル触媒の開発に貢献しました。
当社は、これからも貴金属の優れた特性を活かし、水素社会の実現に向けて革新的な技術・製品の開発に挑戦してまいります。
【会社概要】
社名 | 石福金属興業株式会社 ISHIFUKU Metal Industry Co., Ltd. |
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創業 | 1930年2月11日 |
本社所在地 | 〒101‐0047 東京都千代田区内神田3-20-7 TEL 03-3252-3131 (代表) |
代表者 | 代表取締役 社長執行役員 中村 茂幸 |
資本金 | 1億円 |
売上高 | 964億円(‘19年12月期) |
従業員 | 344名(‘20年4月1日現在) |
事業内容 |
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事業所 | 営業所/名古屋、大阪、九州 工場/草加 |
NEDO関連沿革 |
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