相場情報


相場ホット情報

次期FRB議長

2017年11月22日

米大統領選からちょうど1年となる今月、トランプ大統領はハワイを経て日本、韓国、中国、ベトナム(APEC首脳会議)、フィリピン(ASEAN首脳会議)へと、就任以来初のアジア歴訪を行いました。

ということで、外交シーズンが到来した11月ですが、ハワイに向けてワシントンを発つ直前の今月2日、トランプ大統領は米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長を指名しました。これまで何人もの候補者の名前が挙がった後、最終的には現FRB理事のジェローム・パウエル氏が指名を受けました。年内には議会の承認を得られる見通しです。

イエレン議長は来年2月3日に任期を迎えますので、パウエル新議長の下での初会合は来年3月20-21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)となるでしょう。

なお、来月12-13日のFOMCでは追加利上げを決定する可能性が高く、すでに市場もこれを織り込んでいます。FOMC後に予定されている記者会見で、イエレン議長はパウエル新議長の就任に向けて地ならしをするものと思われます。

さて、次期議長の指名という注目イベントは終わったものの、FRB人事の話題は当面続きそうです。今年はタルーロ理事やフィッシャー副議長が任期途中で辞任し、さらにニューヨーク連銀のダドリー総裁も任期を残して来年半ばまでに辞任する意向を示しています。

FOMCで投票権を持つのは計12名です。その構成はFRB理事7名とニューヨーク連銀総裁1名の常任メンバー8名、そしてニューヨークを除く11の地区連銀総裁から持ち回りで4名となります。ここでは常任メンバーの8名に注目してみましょう。

役職 現体制 新体制
FRB議長、理事 ジャネット・イエレン ジェローム・パウエル
FRB副議長、理事 スタンレー・フィッシャー(10月辞任) 未定
空席 ランダル・クォールズ
FRB理事 ラエル・ブレイナード ラエル・ブレイナード
ジェローム・パウエル 未定
ダニエル・タルーロ(4月辞任) 未定
空席 未定
ニューヨーク連銀総裁 ウィリアム・ダドリー(来年辞任) 未定

パウエル新議長はイエレン議長の路線を踏襲すると見られますが、新体制ではこのように未定の人事が多く、常任メンバーの顔触れは現体制から大きく変わることになります。その結果、FOMCで激しい意見対立が生じたり、金融政策の不透明感が高まったりする可能性もあるでしょう。

10月から11月にかけての貴金属相場は、引き続きパラジウムの上昇が目立ったこと以外はそれほど大きな動きは見られませんでした。それもあって今回はFRB関連の内容に終始することとなりましたが、米国の金融政策は相場の変動要因として非常に重要度が高く、このように少し細かく人事の話題を取り上げてみました。

最後に、次期議長人事では候補者がタカ派なのか、ハト派なのかという点で市場は右往左往しました。ただ、金融規制緩和への賛否も人選のポイントだという指摘があります。FRBを離れるメンバー(イエレン議長、フィッシャー副議長、タルーロ理事、ダドリー総裁)は金融規制緩和に反対しており、パウエル新議長やクォールズ副議長は金融規制緩和に前向きとされ、トランプ政権の方針と合致しています。

ページの先頭へ