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将来図

2017年8月31日

先月、フランスとイギリスの政府が、2040年までに国内でのディーゼル車・ガソリン車の販売を禁止すると発表しました。将来的に自動車の燃料や動力源がどのように変化していくのか、これは貴金属の需要動向にも密接に関わってきます。というのも、プラチナはディーゼル車向け、パラジウムはガソリン車向けの触媒が最大の需要分野となっているからです。

20年以上先の自動車市場の将来図を想像することはなかなか難しいですが、今回は視線を過去に向けて、「かつて大きかった需要分野が、新技術の登場により縮小していった例」を見てみたいと思います。

銀の需要は宝飾品(銀器を含む)、コイン・地金といった投資、そして産業用という構成になっており、その中でも産業用が全体の半分を占めています。

現在、産業用としてはエレクトロニクス向けの需要が7,266トンと最大ですが、かつては写真フィルム向けの需要(感光材)が中心でした。

写真フィルム向けの需要は1999年に7,088トンのピークを付けた後、デジタルカメラの普及に伴い減少の一途を辿りました。2016年の需要は1,450トンと、20年弱で約5分の1の規模にまで縮小しています。ただその間、エレクトロニクスなど他の需要が拡大したことで、写真フィルム向けの減少分はカバーされました。なお、こうした産業用の銀の需要国は中国・米国・日本がトップ3となっています。

さらに2007年頃からは投資需要の増加も目立ち、銀の需給構造は大きな変化を経てきたことが分かります。昨日、あるセミナーで「1年ごとの変化は小さくとも、それが数十年と積み重なって大きなトレンドや変化を生み出し、現在につながっている」という趣旨の話を伺いましたが、ちょうど今回のコラムを準備している最中でしたので、まさにその通りだと深く納得いたしました。

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