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プラチナウィーク2017

2017年5月30日

今年もロンドンでのプラチナウィークに参加してきました。プラチナ価格の低迷が続く中、パラジウムとの価格逆転が「起こるかどうか」ではなく、「いつ起こるか」というトーンで語られていたのが印象的でした。

さて、5月15日に発表された英ジョンソン・マッセイ社のレポートを元に、昨年のプラチナ市場の概要を見てみましょう。

2016年は6.5トンの供給不足でした。供給不足は5年連続ですが、不足幅は縮小しており、2017年には供給過多に転じる見通しが示されています。

2016年の供給は189.8トン(前年比-0.1%)

  • プラチナ価格の低迷と生産量の伸び悩みを背景に、南アフリカの鉱山会社はキャッシュフロー維持のために在庫の売却を継続。ただ、2014-2015年の大量売却時と比べると2016年の売却は控えめなものとなり、同国からの供給は136.6トン(-3.9%)に減少。一方、ロシアやジンバブエの供給が増加したことで、供給全体としてはほぼ横ばい。
  • 在庫の変動を除くと、南アフリカの鉱山生産量は微減。大半の鉱区で生産は順調であったが、古くから操業しているルステンブルク地域の鉱区については、旧シャフトの閉鎖や安全問題による一時的な操業停止、火災などの事故で困難な年となった。

2016年の総需要は256.1トン(-0.4%)

  • 自動車触媒向けは、欧州での好調な自動車生産と排ガス規制の強化を受けて103.3トン(+1.9%)と堅調。
  • 宝飾品は、最大の消費国である中国の需要低迷で76.1トン(-13.4%)に減少。
  • 産業用は57.4トン(+6.9%)で堅調。
  • 投資は19.3トン(+36.9%)。日本が16.9トンの買い越しで圧倒的。日本の投資家は2015年から2016年の2年間で合計約36トンのプラチナ地金を購入したと見られる。1980年代の統計開始以来、日本の投資需要としては期間・数量の点で最長かつ最大である。

リサイクルは59.8トン(+12.2%)

  • 車体スクラップ価格の低迷で自動車触媒のリサイクルは微増にとどまったが、中国の宝飾品リサイクルが増加。
  • リサイクルを除いた2016年の純需要は196.3トン(-3.7%)。

2017年は6年ぶりの供給過多

  • 供給は鉱山生産、リサイクルともに減少。
  • 自動車触媒、宝飾品、投資需要はいずれも減少。引き続き、自動車触媒は欧州、宝飾品は中国、投資は日本の影響度が大きい。
  • 産業用需要は堅調。

年初来の相場動向は、貴金属4品の中でパラジウムのパフォーマンスが最も高く(+12%)、金(+9%)、銀(+6%)と続き、プラチナが最も低くなっています(+2%)。プラチナは金の上昇のおかげで何とかプラスサイドを維持しているようなところがありますが、パラジウムは需給の観点から今後も強気の見方がなされています。来月は同じくジョンソン・マッセイ社のレポートで、このパラジウム市場の概要を見てみたいと思います。

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