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公的金保有

2012年2月13日

1月の貴金属相場は上昇が続き、昨年12月の下落分をすっかり取り戻しました。欧州の債務問題の先行きは依然として不透明であり、ギリシャ支援策をめぐる協議も引き続き行われていますが、現在は一応小康状態となっているようで、ユーロ高・ドル安傾向が貴金属相場にとってはサポートとなりました。加えて米国の経済指標の改善により株価が堅調に推移していることや、核開発をめぐるイラン情勢の緊迫化、旧正月を控えた中国の現物需要の増加なども強材料となりました。

「昨年12月の下落分をすっかり取り戻し」た、つまり「行って来い」となったのはグラフを見れば一目瞭然なのですが、少しばかり回り道をしてこの流れをたどってみたいと思います。 1月11日に財務省から昨年12月末時点での外貨準備高(1兆2,958億4,100万ドル)が発表され、3か月ぶりの減少となったことが報じられました。減少の要因が「ユーロ安や金価格の下落」とのことでしたので、気になって昨年後半からの統計表を眺めてみました。外貨準備における金の数量は2,460万オンス(765.2トン)で増減はありませんので、「金単価」は統計表に記載されている金の評価額を2,460万オンスで割って求めました。

ご覧の通り、2012年1月末の金の評価額は昨年11月末と同じ水準に戻っていますね。2月7日の統計発表時の記事を見てみると「1月末の外貨準備高は再び過去最高(1兆3,066億6,880万ドル)」と報じられ、増加の要因は「対ドルでのユーロ高や債券価格の上昇」のほか、「債券からの利息収入や金価格の上昇」とされています。

さて、この外貨準備高の統計に出ている金(地金)はいわゆる「公的金保有」、中央銀行の保有している金地金にあたります。日本の場合は前述の765.2トンで長らく変化していませんが、昨年は特に新興国の中央銀行による「公的購入」が大幅に増加したことが、トムソンロイターGFMSやWGCの調査によって明らかになっています。
よく「オリンピックプール約3杯分」と言われる金の地上在庫165,600トンのうち、公的機関による保有分は28,900トンで地上在庫全体の17%を占めています。

2009年末時点における金準備高トップ10の合計は23,553.7トン。この9か国+IMFで公的機関による保有分の80%以上を占めています。

今回は図表が多くなりましたが、次が最後のグラフです。1980年からの公的購入・売却量の推移を表したものです。

20年近く金の売り手であった中央銀行が近年は買い手に転じており、2011年の公的購入(純購入量)は約340トンとなる見通しです。今年も買い優勢の展開となるのか、その動向に注目が集まりそうです。

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